井上逸兵のひとりごと
 
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2006年2月15日号
 
非に非ず
 
© Ippei INOUE
 
最近見聞きする妙な言葉、「非姉歯」。
 
「姉歯」という名の珍しさも手伝って、実に不思議な響きがある。ていうか、「姉歯」でなければ、あんなへんなことばができたであろうか。「非田中」、「非加藤」などであれば、こころよく思わない人が多すぎただろうし、ことばのインパクトもイマイチだ。
 
ちなみに「非」で始まることばを広辞苑(第五版)で拾ってみると(まるで言語学者のような態度!)、153項目ある。しかし、人の名前に「非」がついているのは、「非ノイマン型コンピューター」と「非ユークリッド幾何学」だけである。
 
もちろん「非姉歯」が広辞苑に載ることはないだろうが、辞書に載るに至らなくとも一般に知られるようになった「非」+「固有名」ということばを思い浮かべるのは難しい。それほど「非姉歯」は特異なことばである。
 
「非姉歯」がことばとして流通するには、「姉歯物件」が一般に認知されていなくてはならない。したがって、井上の書いた学術論文以外の論文を「非井上論文」と呼ぶ状況になるには、井上は大量の、かつ有意義もしくは有害な偽装論文を書かねばならない。今のところ井上はいずれの条件も満たしていないが、井上の論文は非井上以外の人たちに高く評価されている。ちなみに、非井上以外の人たちは単数である可能性がある。
 
夕べから僕は非帝国ホテルに泊まっている。けさの朝食には非スクランブルエッグを食べ、非朝日新聞を読みながら、非紅茶を飲んだ。ぶらぶらしていたら、非上戸彩を見かけた。非上戸彩の中でもとりわけ僕は非和田アキ子が大好きである。非和田アキ子と言っても矢田亜希子だけとは限らない。客室係の文さんも立派な非和田アキ子である。
 
非出づる国の冬のアスリートたちの非善戦ぶりが連日報道されている。非常に残念だが、たんに非力だったということだろう。非国民となじるのは非情というものだ。非ギアスケートには期待したいところだが、僕は安藤美非より荒川非ず香を応援したい。
 
今日はうちの学部の入非の非である。えっ、あんたなんでそんなにのんびり非とりごちてるかって?もうそろそろ出動しますよ。JR非がし日本の電車の事故かなんかで非験開始時間が遅れた。まったく非と騒がせな話である。非っ死にがんばろうとする受験生にはとんだ非運である、ってもうええっちゅうねん。くたびれた。
 
ところで、今書店に並んでいる月刊『言語』(大修館)という雑誌に、非井上でない人が書いているので読んでみてください。非凡な非つ力に非感動の嵐が吹きまくらないとは限らないと言えなくも非ず、です。
 
 
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