井上逸兵のひとりごと
 
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2006年10月15日号
 
職業選択の自由
 
© Ippei INOUE
 
近所にインド人がやっている小さなカレー屋さんがある。あまり繁盛していない様子なので、たまに行く。
 
インド人がやっているといっても、経営者は日本人らしく、メニューは奇妙に国際的で、なぜかビビンバとかがある。黒い石の器もタージマハルに見えてくるから不思議である(見えてこない)。
 
カレーチャーハンという、カシミールもヒマラヤ山脈もびっくりの中印友好の一品があるが、ゲテモノっぽくてけっこう好き。
 
「インドにもカレーチャーハンなんてあるの?」と聞くと、「あらへんあらへん」となぜか関西風。「カレーチャーハン」というより「カレーやきめし」という方がいいなと思いながらまた一口。でも「やきめし」は東日本ではたぶん通じないだろう、とちょっと言語学してみたりして微笑んでいたら、「気色悪いわー、このおっさん」というインド人シェフのクールな視線にふと気づく。
 
「インドでも料理人してたの?」と聞くと、「してへん。ニホン来てから。」とおっしゃる。インド人はやはりインド料理屋で職を得やすいのだろうか。
 
たしかに、インド料理の店にはやはりインド人がいてほしいものだ、と多くの人は思うだろう。ディズニーランドにキティちゃんがいればアレっと思うだろうし、英会話学校ではアジア系人の教師は雇われにくいという破廉恥な話もあるらしいし、魚屋になるには魚みたいな顔でなくてはいけないらしいし。
 
そうやってみると、選べる職業の選択肢はそう広くないのかもしれない。
 
少し前にニュースになっていたが、「キッザニア」という新しい子供向けのテーマパーク(?)ができたらしい。子供がいろんな職業を体験することができるのだ。テレビで報道されていたが、なかなか楽しそう。こんなに自由に職業が選べると愉快だろうね。
 
キッザニアは、こどもたちがなりたい仕事にチャレンジし、楽しみながら社会のしくみを学ぶことができる、日本初のエデュテイメントタウン(エデュケーション(学び)とエンターテイメント(楽しさ)を組み合わせた造語)」だそうで、「大人のように、いろいろな仕事をすることでキッゾ(専用貨幣)をもらい、楽しい買い物に使ったりできる。1999年にメキシコでオープンしたキッザニアは、現地のこどもたちにも大人気」とか。
 
これ、大人にもほしい。大人もこういうので遊びたい。ていうか、あっしが遊びたい。
 
大人版キッザニア(?)ができたら、あっしがやってみたいの会社員。だんぜん会社勤めしたい。休憩室みたいなところで自販機のコーヒー飲みながら社内のうわさ話に花をさかせ、OLさんとかに囲まれてくだらない冗談をいい、今日は昼何にする?とか言っていろんなランチを楽しみ、社内運動会でハッスルする、ああそんな生活送ってみたい。あこがれる。ってぜんぜん仕事していないし。
 
そう、あっしは一度も会社勤めをしたことのない箱入りの人生を送ってきたのだ。もうあっしを雇ってくれる会社などないだろう。ていうか、無理。もうそんな順応力ない。たぶん3日でクビだ。だからこそ大人版キッザニア。できてほしいなあ。
 
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