井上逸兵のひとりごと
 
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2007年1月1+2日号 
 
賀正
 
© Ippei INOUE
                     
やっと正月がきた。もう飲み疲れた。正月くらい酒を抜いた方がいいかもしれない。
 
ちなみに酔っ払うとこのひとりごとは書けない。ひとりごとも、「くだらない文章」というジャンルでの(そんなのがあるとして)、それなりのものを目指しているが、酩酊しているとほんとのただのくだらない文章になってしまう。これまでのひとりごとで、ほんとにくだらないとお思いになったのは、そのような状況下で書かれたものとお考えあれ。
 
さて、新年の寸志。
 
今年はちとアナログ回帰してみようかと思う。世を振り返ってみれば(小生が先を行っているから振り返るのだ!)、声に出して系ブーム、鉛筆でなぞる系ブーム、エロカワ系ブームである。これもアナログ回帰の流れ。
 
とは言いつつ、考えているのは講義などでパワーポイントを使うのを極力やめることくらいではある。あれは、やってる方も聞いてる方も瞬間的にわかった(わからせた)気になって、ほんとにわかったか(わからせたか)疑わしいからいかん、気がする。テレビ番組的に何となく納得してしまうからよくない、にちがいない。
 
紙を使おう。本を使おう。古色蒼然たるスタイルに戻ろう。懐旧的にノスタルジーに酔いしれよう。便利じゃない方がいいことだってあるんだ。高くったって昔からの小売店で買うんだ。エビちゃんよりタラちゃんの方がいいことだってあるんだ。
 
思えばパワーポイントなるものを、最初に使ったのは1999年(今ちょっと記録を見た)に、ある学会のシンポを頼まれた時だった。その一週間前に同僚が使っているのを初めて見て、びっくりした。当時はまだそんなに普及してなかったと思う(思っていた)。で、このシンポ、他のパネラーがエライ人ばかりだったので、カッコだけでも負けないようにと1週間で準備した。
 
いざ本番。行ってみたら、全員パワーポイントだったのでたまげた。
 
 
と、ここまでは元旦の朝に書いたのに、それから一度もシラフになれなかった。こんなことは今年になって初めてだ。昨晩は飲みながらいつの間にか寝てしまった。こんなことは今年になって初めてだ。今日は珍しく鯨を食した。こんなことは今年になって初めてだ。ハイハイもうやめます。
 
まあアナログ回帰っていってもねえ。こうやってウェブ上に書いてるわけだし。もう100%は無理というところまで来てしまっている。脱車社会とか言う人も、宅急便で荷物送ったりしてるわけで、それはつまり知的な鯨を殺すのはかわいそうだと言って、頭の悪そうな牛を食ってるのと似たようなものなわけで、モエちゃんは頭悪そうだと言ってエビちゃんが好きだというようなものと大差なく、やはり酔っぱらって書くと暴言はきまくるわけで、きっと明日のあさ読んだらとてつもなく自己嫌悪に陥る文章に違いないと思いつつ+2日だからそろそろあきらめてアップしようと思うのと等しいのである。
 
そういえばこの前ある学会であるアメリカの高名な学者に接する機会があった。学会の役でもやってなければぜったい話をする機会もないエライ人なわけで、ちと小生とは分野が違うので、くだらない話しかしなかったのだけれども、そのお方はアメリカ人のくせして鯨が大好きだとおっしゃるので、もっとアメリカで食鯨キャンペーンはってくださいな、小生も好きでごあんす、と申し上げたら、アメリカで鯨食ったと言ったら殺されるからアメリカでは言えないとおっしゃる。だから日本にくると鯨食うとのこと。さらに小生が日本なんてまだおとなしいもので、中国や韓国では犬も食するぞよ、あんなの英米人には考えられんだろうと申し上げたら、おまえはまだ犬を食ったことがないのか、食うべきだ、とのたまう。
 
というこの大先生、パワーポイントなどは使わず、ホワイトボードで講演をなされた。何となく好きになれた。でも、犬か。ちょっと食うのは無理かも。とまあ、新年にまったくふさわしくない話になってしまったような、新年の抱負を申し上げたような、とにかくこのまま書き続けたらひたらすらくだらないこと書き続けそうなので、とにもかくにも、本年もどうぞよろしくお願い申し上げますということで、終わりにしたいと思いつつ、いまウチの犬が横に来たのだが、どうもやはり食欲がわかなかったから、まあきっと犬は今年も食べないだろう。
 
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