井上逸兵のひとりごと
 
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2007年7月1+1日号
 
B型で何が悪い
 
© Ippei INOUE
 
日本人の血液型信仰は驚嘆すべきほどである。血液型による性格の分類には絶対的な信頼がある。
 
欧米人はあまり気にしないらしい。自分の血液型も知らないという人すらいる。輸血する時とか知らないと困るだろうと申し上げると、輸血することになったら調べるに決まってるから別に困らないとおっしゃる。まあそれもそうだ。
 
それにしてもB型というのはすこぶる評判が悪い。B型だというだけで、眉をひそめる人やいきなり態度が変わる人すらいる。B型だと告げただけで態度を硬化させた人に何度も出会ったことがある。ワタシが何をしたというのだ。
 
「えー!?いがーい(意外)。B型に見えませんねー」などと言われたりもする。ほめてくださっているつもりである。B型に見えないということが、B型人間に対する賛辞なのだ。
 
よく通る有楽町の駅前でマイクを持ったおじさんが献血を呼びかけている。「ただいまA型の血液がたいへん不足しております。ぜひともご協力ください。」とその日の重点血液型を懸命にアピールしている。しかしながら、「B型がぜひとも必要です」とは1度も聞かない。たしかに日本人はA型が一番多いと言われているが、AB型やO型だって重点血液型になるのは見たことがあるのに、B型は特段に必要とされることがないようである。きっとひどい差別を受けてきたB型の人は輸血の時に他の血液型を望むことが多いのだろう。今度はA型になって世間を見返してやる、などと思うのだ。
 
先日、旗の台というところの商店街で若い男女が昼間っから人目をはばからず大げんかをしていた。けんかというより、女の方が泣き叫び、男はただオタオタするという様相だった。昼間だけに通行人にはおばちゃんが多く、こちらも多くが人目をはばからずじっと見入っていた。「あなたアタシが妊娠してるのに何の気配りもないじゃない!」と泣き叫ぶ女。あまりに過激なトピックに周囲はさらにぎょっとして目を向ける。周囲の注目を存分に引き付けておいて、女の吐き出したことばは「やっぱりB型とつきあうんじゃなかった!」だった。
 
何だかうなずいているように見えるおばちゃんもいた。こうしてまた今日もB型の否定的なイメージは再生産されていく。
 
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